21-03 「デザインとアートの違い」

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日本の大学入学前にやりたいと思っていた建築は、デザインではなくアートだった。

専門科目の初授業で「全てのデザインには理由がある」と教わったが、当時はその本質をつかめぬまま、ただその言葉をノートに書き留めた。

しかし、講義が進んでいくと設計の課題でエスキスの機会に巡り合い、自分がデザインとアートを混同していたことに気づいた。

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そのエスキスで「なんでその形にしたの?」という教授のコメントを耳にした。

それ聞いたとき『その人が自分のセンスでそうしたいって言ってるから別によくね?』と、デザインに必ずしも理由は必要ないと思い、興ざめなコメントだと感じた。

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しかし、それは間違っていた。

そもそも自分はデザインアートの違いがわかっていなかった。

端的に表現すると、

デザインは『問題解決』、アートは『自己表現』

例えば、
「十分な採光と通風のために大きな開口を設ける」というのはデザイン
「別れの寂しさを作品にして表現する」というのはアート

つまり、デザインは問題解決能力を求められる、ある種の工学的アプローチであるのに対し、アートはコミュニケーションの一つであり、スキルがない人でもできる文学的なアプローチ。

だからこそ、問題解決を目標とする設計はデザインと訳され、自分勝手に好きな形を並べるのはおかしいのだと理解した。


参考記事

【留学日記】Semester2 Week9「デザインとアートの違い」|A. Tomita

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