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Showing posts from 2021

21-11 Semester 4 Week 6「真似事から本物のスキルへ」

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  夢で母から、「良いと思ったデザイン・意匠は自分で再現できるまで絵を描け」といったようなことを言われた。半ば御告げである。 確かにこれまで幾多もの優れた建築や芸術的な作品をテレビで見たりネットで検索してきたが、何一つ完璧に絵や模型で再現できるものはない。ぼんやりと形が頭の中で浮かぶのみで、かみ砕いて自分のものとするレベルに達していない。 今までやってきたことはただの真似事か見学のようなものだったといえる。Feedlyでデザインのサイトを読んだりYouTubeで海外の建築動画をみたりしてインプットはしているが、明らかに反復練習が足りておらず、確かな知識・技能として残っていない。 その結果、大まかな形態・空間は思い出せても、それがどういう意図で作られたのかというデザインの根幹がつかみ取れず、味の残ったガムをそのまま吐き出しているような状態だ。 これでは趣味程度の技能しか得られない。自分が目指すのは「設計だけで飯が食える」という専門的なレベルなのに...。 *** 目の前のデザインにもう一歩近づいてよく観察してみる。 「あんな感じだっけ」と曖昧な記憶で済まさずに、技術や知恵を盗み取って(参考にして)自分で再現できるように自分なりに噛み砕く。 具体的にはどうすべきか。 建築ならDezeenやYoutubeのみならず海外のブログにまで目を通して、1つの作品ごとに徹底的にケーススタディをする。 徹底的とは言ったものの続かなくては意味がないため、無尽蔵に足を伸ばさずにある程度項目を決める。 例えば、昨セメスターのデザイン科目から引用すると 1. Site Analysis (敷地) 2. Aesthetic (美) 3. Anthropometry (寸法) 4. Functionality (機能) 5. Design development (設計のプロセス) 6. Practicability (実用性) など。 週一でもいいからノートに気に入ったデザインを書き留めて文字通り研究(スタディ)してみるのが一番吸収しやすい学習法かもしれない。 Semester 4 Week 6「真似事から本物のスキルへ」|A. Tomita

21-11 Semester 4 Week 2「グループワークは分業が命」

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  かなり間が空いてしまいましたが体調には問題ありません。大学が始まると意識が課題に向いてしまって、なかなか自分のタスクに手がつけられなくなります。 スカスカな10月のタスク表 目次 1グループ10人(╬☉д⊙)⊰⊹ฺ 言い訳合戦でムードが悪くなる グループ分けのあとはすぐに分担を決める オンラインで協力することの難しさ 1グループ10人(╬☉д⊙)⊰⊹ฺ 今学期は1ヶ月半ほどで3科目しかありませんが、その全てにグループワークがあって大変です。 特にこのショートセメスターはどういうわけか学生数が普段の20人ほどから一気に60人まで増え、1グループ10人で課題に取り組まなければなりません。 しかもグループ分けは最初の授業で先生が話している最中に裏で、Whatsappで早いもの順でどんどん決まっていってしまいます。 自分のような遅めで穏やかなリーダーシップのない人たちは最後のグループに割り振られ、最強の受け身集団が出来上がります。 辛うじて舵を切ってくれた人が自己中心的だとなかなか1つになりません。 こうなるとグループ間で大きな実力差が生まれ、いくら1人が睡眠を削ってグループに貢献しても到底かないません。 言い訳合戦でムードが悪くなる 10人もいると、中には嘘丸出しの言い訳でグループのミーティングを遅らせたり、そもそも参加しない連中が現れます。言い訳もかなりあからさまなもので、小学生と会話しているような感じさえしてしまいます。 正直者が好きな自分からするとかなりじれったいものですが、そういうものだと諦めています。 グループ分けのあとはすぐに分担を決める ここで思うことは、やはり 大人数で1つの物事に取り組むには仕事分担が重要 だということです。 建築でいえば、マスターアーキテクトのように大まかなデザインの方向性を決める人、細部を考えて納まりを考える人、モデリングをする人などの分担をグループ分けが決まったらすぐに決めなければなりません。 もちろん少人数のグループなら分業せずに一人ひとりが少しずつ意見を出し合って進めていくことは可能ですが、10人のグループとなると3,4人で一つのものを進めて、あとでそれぞれの項目を一つにまとめるほうが得策です。 オンラインで協力することの難しさ オンライン(非対面)で大人数が一つのものをまとめようとすると、常に電話などで繋がっていない限り、

21-10 Semester 4 Week 1「ようやく2年生になれた」

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  今週から全8週間のショートセメスターが始まった。 入学時期はディプロマ課程の場合、1月、5月、10月と1年に3回もあるため、数ヶ月先輩、後輩の人たちと授業を受けることになる。 よって、入学時期の異なる人と友達になると、少なくとも数ヶ月は全く授業で会わなくなる。 それはさておき、ショートセメスターでは科目は3つだけ。 昨年は1年だったからか週1コマずつしかなかったためかなり自分の時間が取れていたが、今回は週に2コマ授業があってかつグループワークがハードなためなかなかに忙しい。 グループワークは中華系の女子たちが、日本人では考えられないくらいく強烈なリーダーシップでグイグイ引っ張って行くのでかなりストレスが溜まる。 その人たちに限らず、深夜に先生のいるグループチャットでじゃんじゃん会話する光景を見ると日本人的配慮は微塵も通用しないように感じる。 *** 10/15に大学が再開するらしいけれど図書館やカフェテリアはどうなるんだろうか。 入学してから図書館利用料として2万円くらいドブに捨てているので早く手を打ってもらいたいところだが。 大学内のお店に関しても是非とも営業を再開してほしい。せっかくファミマがある大学を選んだのに卒業まで閉まっていたら残念すぎる。 昨セメスターは寮に併設されている中華料理のカフェテリアだけが頼りだったけれど、他のお店も再開してくれたら(野菜の面から)もかなり助かる。 授業は、やはり自分の予想通り全てオンラインで続行されており、このタイミングで日本に一時帰国して正解だった。 ワクチンは2回接種できたし、ようやく自分のペースを取り戻せた。 もし来セメスターが始まる正月あたりで再入国することになったときには隔離無しで渡航できるようになっていてほしい...。 Semester 4 Week 1「ようやく2年生になれた」|A. Tomita

21-09 Semester 3 Week 11「デザイナーに求められること」

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  先日"Internal Review (中間講評)"があった。そこでいただいた学科長からのコメントが今週の話題。 マレーシアの大学では課題が出されるとProject Briefというものが配布され、課題の趣旨や最低要件がはっきりと提示される。しかし、その項目を満たすだけでは不十分。 これまではその要件を守ることに執着してしまい、満足のいく作品が残せていなかったが、先生からの助言でようやくそのモヤモヤが晴れた。 その言葉が Special Experience 建築家を含むデザイナーは、「特別な体験」を利用者や依頼主に提供しなければならないということだ。賞をもらうほどのデザイナーにとっては至極当たり前のことかもしれないが、デザインをする上での核心をつく言葉のように感じる。 具体的には、建築家なら、依頼主の要望を守る以前に『おしゃれ、かっこいい、住みたい(例えるなら、大空間を目の前にして「うわぁー、すげぇ。」となるあの感覚)』と思わせられるような設計をしなければならない。 つまり、ただ 求められた項目をつなぎ合わせたパッチワークではダメ だということ。 要件を満たしたからと言って依頼主が心底喜んでくれるかというとそうではない。 -------------------- これはラーメン屋にいってラーメンを食べるときと似ていると思う。 ラーメンを提供する側は、客の指定した具材や麺の硬さを守っても、もしくはメニュー通りに作っても、 おいしくなかったらお客さんに「また来たい」と思ってもらえない 。 数あるラーメン屋さんから自分のお店を選んでもらうには、インパクトのあるメニューや、ある一定のターゲット層に向けたとがった味付けなどを考えることも必要だ。 即席ラーメンではなく、わざわざラーメン屋に赴くお客さんには、「おいしいラーメンを食べたい。」という、当たり前だが表には出てこない要望があるはず。そもそも「おいしいラーメンをください。」と頼む人はほぼいない。 -------------------- もう一つ例を挙げると、音楽でも似たようなことが言える。 いくらプロでも、楽譜に書いてある音を再現するだけでは客は飽きてしまう。プロの演奏会に行ったり、路上ライブを立ち見している人で「模範演奏を聞きに来た。」という人は少数派だろう。 多くの人は、”モノクロな楽譜をそ

21-09 まつぶし緑の丘公園でのひととき

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のぼってみよう スカイツリーがうっすら見える いい角度 池には鴨が. あっちにいいものがありそう すいすい かゆそう あなたはずっと動かないのね 休みたいときもあるよね まつぶし緑の丘公園でのひととき|A. Tomita Save

21-09 Semester 3 Week 16「20代のうちに0を1にしたいという話」

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   投稿 Semester 3 Week 16「20代のうちに0を1にしたいという話」 1 A. Tomita 2021年9月13日 13:03 今週は習熟度のお話。 自分の思う能力のレベル分けを比喩的に言葉で表してみた。  どんなことでも、何も知らない最初のうちはストレスが溜まったり、いつも以上に疲れたりして、かなりの労力を伴う。  しかし、ある程度慣れてくるとラクになってきて余裕が生まれ、そこから時間と経験が幸いして、家族や親族から「すごい!」と言ってもらえるレベルまで成長できる。 1~6  だけれども、徐々に成長が鈍ってきて周りの人と自分を比べだす。  そこで成長を諦めると、趣味程度の習熟度となり、赤の他人から褒められることは夢のまた夢となる。  それに対して「他の人より頭一つ抜きん出たい」と努力を始めると、周りに優秀な人が集まってきて、プロの領域に足を踏み入れることになる。 6~8  そこまで達すると、もはや努力だけでは上に行くことは難しくなり、膨大な知識と洗練された知恵が必要となる。  そして、他のことを犠牲にしてでも、そのことだけに集中し、厳しい峠を乗り越えると、それだけで食べていけるようになる。 8~9  その中で生まれつきセンスが良かった、または運がよかった人だけが栄冠をつかみ取れる。 10 太字の数字は習熟度の割合を示し、高校時代はセンター試験の点数にもあてはめて考えていた。習熟度曲線として表すなら、 y = √a x のグラフと近い形だと思う。 割合に直して具体的に言い換えるとこうなる。   0割から1割 の最初は多くのエネルギーが必要だが、 1割から6割 はコツがわかってくる段階のため、比較的楽に成長できる。  しかし、 6割から8割 にするにはかなりの努力が必要で、向き不向きの影響が顕著に現れる。   8割から9割 は、生活に支障が出るレベルの時間を割いてかつ、頭脳明晰な人だけが生き残れる(ここまでは一般人でも到達可能だと思っている)。   10割 は一部の天才的な人か、宝くじの一等を引き当てるくらいの強運の持ち主しか到達できないと思っている。 これまで、さまざまな成功者のドキュメンタリーを見たり、記事や本を読んできたが、ほとんどの人は「一点突破型」で、いろいろなことに手を出し過ぎず、ある一つの物事に尋常ではない関心を持ち、我を忘れて没頭し