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Showing posts from September, 2021

21-09 Semester 3 Week 11「デザイナーに求められること」

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  先日"Internal Review (中間講評)"があった。そこでいただいた学科長からのコメントが今週の話題。 マレーシアの大学では課題が出されるとProject Briefというものが配布され、課題の趣旨や最低要件がはっきりと提示される。しかし、その項目を満たすだけでは不十分。 これまではその要件を守ることに執着してしまい、満足のいく作品が残せていなかったが、先生からの助言でようやくそのモヤモヤが晴れた。 その言葉が Special Experience 建築家を含むデザイナーは、「特別な体験」を利用者や依頼主に提供しなければならないということだ。賞をもらうほどのデザイナーにとっては至極当たり前のことかもしれないが、デザインをする上での核心をつく言葉のように感じる。 具体的には、建築家なら、依頼主の要望を守る以前に『おしゃれ、かっこいい、住みたい(例えるなら、大空間を目の前にして「うわぁー、すげぇ。」となるあの感覚)』と思わせられるような設計をしなければならない。 つまり、ただ 求められた項目をつなぎ合わせたパッチワークではダメ だということ。 要件を満たしたからと言って依頼主が心底喜んでくれるかというとそうではない。 -------------------- これはラーメン屋にいってラーメンを食べるときと似ていると思う。 ラーメンを提供する側は、客の指定した具材や麺の硬さを守っても、もしくはメニュー通りに作っても、 おいしくなかったらお客さんに「また来たい」と思ってもらえない 。 数あるラーメン屋さんから自分のお店を選んでもらうには、インパクトのあるメニューや、ある一定のターゲット層に向けたとがった味付けなどを考えることも必要だ。 即席ラーメンではなく、わざわざラーメン屋に赴くお客さんには、「おいしいラーメンを食べたい。」という、当たり前だが表には出てこない要望があるはず。そもそも「おいしいラーメンをください。」と頼む人はほぼいない。 -------------------- もう一つ例を挙げると、音楽でも似たようなことが言える。 いくらプロでも、楽譜に書いてある音を再現するだけでは客は飽きてしまう。プロの演奏会に行ったり、路上ライブを立ち見している人で「模範演奏を聞きに来た。」という人は少数派だろう。 多くの人は、”モノクロな楽譜をそ

21-09 まつぶし緑の丘公園でのひととき

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のぼってみよう スカイツリーがうっすら見える いい角度 池には鴨が. あっちにいいものがありそう すいすい かゆそう あなたはずっと動かないのね 休みたいときもあるよね まつぶし緑の丘公園でのひととき|A. Tomita Save

21-09 Semester 3 Week 16「20代のうちに0を1にしたいという話」

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   投稿 Semester 3 Week 16「20代のうちに0を1にしたいという話」 1 A. Tomita 2021年9月13日 13:03 今週は習熟度のお話。 自分の思う能力のレベル分けを比喩的に言葉で表してみた。  どんなことでも、何も知らない最初のうちはストレスが溜まったり、いつも以上に疲れたりして、かなりの労力を伴う。  しかし、ある程度慣れてくるとラクになってきて余裕が生まれ、そこから時間と経験が幸いして、家族や親族から「すごい!」と言ってもらえるレベルまで成長できる。 1~6  だけれども、徐々に成長が鈍ってきて周りの人と自分を比べだす。  そこで成長を諦めると、趣味程度の習熟度となり、赤の他人から褒められることは夢のまた夢となる。  それに対して「他の人より頭一つ抜きん出たい」と努力を始めると、周りに優秀な人が集まってきて、プロの領域に足を踏み入れることになる。 6~8  そこまで達すると、もはや努力だけでは上に行くことは難しくなり、膨大な知識と洗練された知恵が必要となる。  そして、他のことを犠牲にしてでも、そのことだけに集中し、厳しい峠を乗り越えると、それだけで食べていけるようになる。 8~9  その中で生まれつきセンスが良かった、または運がよかった人だけが栄冠をつかみ取れる。 10 太字の数字は習熟度の割合を示し、高校時代はセンター試験の点数にもあてはめて考えていた。習熟度曲線として表すなら、 y = √a x のグラフと近い形だと思う。 割合に直して具体的に言い換えるとこうなる。   0割から1割 の最初は多くのエネルギーが必要だが、 1割から6割 はコツがわかってくる段階のため、比較的楽に成長できる。  しかし、 6割から8割 にするにはかなりの努力が必要で、向き不向きの影響が顕著に現れる。   8割から9割 は、生活に支障が出るレベルの時間を割いてかつ、頭脳明晰な人だけが生き残れる(ここまでは一般人でも到達可能だと思っている)。   10割 は一部の天才的な人か、宝くじの一等を引き当てるくらいの強運の持ち主しか到達できないと思っている。 これまで、さまざまな成功者のドキュメンタリーを見たり、記事や本を読んできたが、ほとんどの人は「一点突破型」で、いろいろなことに手を出し過ぎず、ある一つの物事に尋常ではない関心を持ち、我を忘れて没頭し

21-09 Semester 3 Week 18「一時帰国」

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   投稿 Semester 3 Week 18「一時帰国」 4 A. Tomita 2021年9月3日 00:30 先日、28日にクアラルンプール国際空港を出発し、東横インでの3日間の隔離を経て、4か月ぶりに実家に帰省した。 帰国の理由としてはいろいろあるが、最も大きな目的は「日本でワクチンを受けること」。 マレーシアでは人口の半数近くが既に1回目のワクチン接種を終えていて、もちろん自分のもとにも案内が来たがキャンセルした。欧米のワクチンは医療関係者などに優先されるため、学生身分ではおそらく日本で承認されている会社のものを受けることはできないと思ったためだ。 大学のある首都クアラルンプールからスランゴール州にある空港まで移動するために、わざわざ警察署まで許可印をもらいに行ったが提示する場面はなく、予想と裏腹にスムーズに空港まで移動できた。 また、大学付属のクリニックで受けたPCR検査の結果に医療機関の印鑑がなく、日本入国時にはじかれそうで不安だったが、難なく隔離ホテルに入所できた。 数週間前に隔離日数が短縮されたため、わずか3日間で自宅に帰れた。もちろん残り10日あまりは自宅待機をしなければならないが...。 空港は昨年の3月よりは人が増えた印象を受けた。写真は一番端のカウンターなのでガラガラ。 今回の機体はおそらく初めて乗った日航機。これまでは3回ともマレーシア航空だった。 サテライトの飲食店は何店舗か営業していたが、ワクチンの証明書がない人でも利用できたのかもしれない。 早く着きすぎたため、魚の骨を見ながらおにぎりとサンドイッチをぱくり。 機内には、海外出張や留学生とみられるマレーシア人と、駐在員の方のご家族が何組かいらっしゃった。座席は3分の2ほどが空席だった。 英語力が落ちないように、来学期に向けてインプットとアウトプットのサイクルを維持しつつ、再入国までに重要文化財の見学他、やっておきたいことを消化しなければ...。 Semester 3 Week 18「一時帰国」|A. Tomita